嘘の様なホントの話

『嘘のようなホントの話』




 それはつい先日の汗が背中を滴るくらいの、それはそれは5月とは思えないほど暑い夜の出来事でした。

 その日私は、仕事で地方に行っていました。

 それでもいつものようにアキレス腱を入念に伸ばしてランの準備をしながら、初めてランするコースはどんなものかと、ワクワク、ドキドキ、ニコニコプンプンでした。

 初めて走るコースだったので、軽く15分くらいのランでアガるつもりで走り出すと、その日に限って信号が全てちょうどよく青に変わり、ほとんど止まることなくランしていました。

 そんな珍しい日もあるもんだなぁ、なんてのんき君なことを思いながらランしていると、ちょうど5分ほどランした頃でしょうか。

 さっきもランしたような道に出てしまいました。

 似たような景色もあるのかな?などとザワワなことを考えながらさらにランを続けました。

 するとおかしなことに、また同じような道に出てしまいました。

 そうです。さっきも通った道に間違いなかったのです。

 しかし全く同じ道をランしている認識など全くなかった私は、もう一度同じようにその道をランしました。

 するとどうでしょう。また同じ道に出てしまったのです。

 あの道をランしても、この道をランしても、どの道をランしても同じところに出てしまうのです。

 もう疲れ果てた私は、スマホのマップアプリを使ってスタート地点に戻ろうとしました。

 すると現在地は全く予想もつかない場所だったのです。

 知らず識らずのうちに変なところにランしていたのですね。ちょっとだけ怖くなりましたが、なんとか40分をかけてスタート地点に戻り、事なきを得ました。

 初めての場所をランする時には、初めてのアコムくらい計画を立てるようにした方がいいですよね。

 今日はこの辺で。

 おかげで3倍の距離をランしていて、足がスティックのようでした。あははは

aiair

~aiair~   ”あいえあ”  ”I air”   -まるで”空気”のように、いつの間にか”すぐ近く”に-

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